2022.01.11 丹澤校長メッセージ

明けましておめでとうございます。2022年が始まりましたね。

今年は、寅年です。「寅」は十二支の3番目で、「螾（ミミズ）」という意味も持ち、土の中でミミズが活動し、それによって植物たちが芽を出そうとしているところだそうです。そして、厳しい冬を越えて、生命力にあふれた春がやってくるといった、前向きで明るいイメージです。厳しい冬を新型コロナウイルスの大流行と例えると、これを乗り切った時に、明るい未来が待っているという事です。

冬が厳しいほど春の芽吹きは美しく、そして大きく花開きます。冬の時期にどれだけ自分を信じて、自分を磨くことができるか。それができた人ほど、これから大きく花開くことができます。

 

1年間という時間は、誰にとっても同じ時間であり、時間は平等です。しかし油断していれば、あっという間に過ぎてしまう、それが時間です。そして、誰でも成功して充実した人生を送りたいと思っているはずです。

それでは、どうすれば成功することができるのかを、年初めに皆さんと考えてきましょう。まず自分の夢をしっかりと持つことが必要です。次に夢の実現に向けて行動を起こさなければなりませんが、この段階で躊躇し、なかなか第一歩を踏み出すことができないというケースが多いのです。この原因は失敗しないだろうか、失敗したらどうしようという恐れが強すぎるからです。しかし、やらなければ失敗しないかわりに成功することは絶対にありませんし、思い悩んでいるうちに時間だけが過ぎていきます。そして、この繰り返しでは最終的に実に消極的な人生になってしまいます。

社会で活躍している人は、必ず色々なチャレンジをし、失敗をしています。言い換えると現在成功している人は最も多くの失敗の経験を持っている人なのです。何事にも失敗はつきものですが、失敗したからといって落ち込むだけではなく、失敗の原因を考え、それらを素直に受け止め、次に生かしていくという姿勢が大切です。これがアサンプションPBLです。

 

本日の聖書朗読

6:34 イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。

6:35 そのうち、時もだいぶたったので、弟子たちがイエスのそばに来て言った。「ここは人里離れた所で、時間もだいぶたちました。

6:36 人々を解散させてください。そうすれば、自分で周りの里や村へ、何か食べる物を買いに行くでしょう。」

6:37 これに対してイエスは、「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」とお答えになった。弟子たちは、「わたしたちが二百デナリオンものパンを買って来て、みんなに食べさせるのですか」と言った。

6:38 イエスは言われた。「パンは幾つあるのか。見て来なさい。」弟子たちは確かめて来て、言った。「五つあります。それに魚が二匹です。」

6:39 そこで、イエスは弟子たちに、皆を組に分けて、青草の上に座らせるようにお命じになった。

6:40 人々は、百人、五十人ずつまとまって腰を下ろした。

6:41 イエスは五つのパンと二匹の魚を取り、天を仰いで賛美の祈りを唱え、パンを裂いて、弟子たちに渡しては配らせ、二匹の魚も皆に分配された。

6:42 すべての人が食べて満腹した。

6:43 そして、パンの屑と魚の残りを集めると、十二の籠にいっぱいになった。

6:44 パンを食べた人は男が五千人であった。

（マルコ福音書より　6章34～44節）

 

イエス様は飢えている人々を満腹にさせるために、自ら「5つのパンと2匹の魚」を配られ、それらで「男を5000人」を養うことができました。5つのパンと2匹の魚を、何キロ・何トンという量の食事に置き換えられたのです。すなわち、5つのパンと2匹の魚は皆さんで、皆さんの挑戦する姿から世界の人々を力づけ、勇気付ける原動力になるという事です。そして、より良い世界を作ることができます。

 

先生は、いつも新たなことに挑戦する時は、「やってよう。踏み出さないと始まらない。うまくいかないとやり方を変えよう」と思い、進んでいます。ここに居る皆さんも、失敗を恐れず果敢に挑戦していく1年にしてください。

 

一昨日の8日土曜日に、男女共学化して1年目の卒業生の「新成人の祝い」を本校の聖堂で行いました。卒業生が自分に自信を持ち立派に人生を歩んでいる姿は、アサンプションの豊かな心の教育があったからだと感じました。

 

 

2022年1月11日　アサンプション国際中学校高等学校　校長　丹澤 直己