WEB校長室
丹澤校長メッセージ58 ( 1学期 終業式 ~ 隣人愛 ~ )
2022.07.25 丹澤校長メッセージ
今日、終業式を一堂に会して実施できるのは、3年ぶりです。きっと、初めての皆さんがほとんどですよね。
新型コロナ感染拡大で、学校も休校、行事の中止や縮小、コミュニケーションが大切と言いつつも人との密を避けるなど多くの規制がありました。
今日のこの時があるのは、みんなで協力し合いながら一緒に歩んできたからです。皆さん、ありがとうございます。
本校のモットーである「隣人愛」の精神が礎にあったからです。
久しぶりに一同を介しているので、「隣人愛」について一緒に考えてみましょう。
隣人愛は、隣の人への愛と書きますよね。言い換えれば、「自己中心的でない愛」ですよね。
聖書の言葉にあるように、
隣人を自分のように愛しなさい
(マタイによる福音書 22章39節)
マザー・テレサは、愛の反対は憎しみではなく「無関心」ですと言っていました。
ということは、人に関心を持つ事が隣人愛の芽生えなんです。
人に関心を持つと、喜びや嬉しい感情ばかりになりません。
時には、「あの人、嫌だ、感じ悪い、辛いなぁ」などという感情も生じることもあります。これは、人に関心を持っているから生じる感情です。
嫌だなぁ、辛いなぁという気持ちを抱えていると、直ぐに問題を人のせいにする思考に陥ってしまいがちです。
この思いを、皆さんの身近な人間関係で経験した事があると思います。
では、どうすれば良いのか、
先生が、最近読んだ本にはこう書かれていました。
人と人が協力し合うことの大切さを噛み締めてください。
人間は一人で自己完結するような存在ではありません。自分も相手の人も、それぞれの人たちが関わり合って構築していくのが社会です。だからこそ、自分を大切にしなさい。
「①自分を認める。②自分の力を湧き上がらせる。③自分をほめる。」というプロセスを通して不安の多い時代にあっても一人ひとりが自分自身を大切にする事が、結果として確固とした社会を築くことになります。
(「なぜ、私たちは新型コロナウイルスを与えられたのか?」鈴木 秀子作)
自分の目の前にある人間関係や課題に、「大変だ、嫌だ」という感情に目を向けるのではなく、視点を変え、物の見方を変える事です。その時に、知らずと隣人愛がそばにあるでしょう。
先生はいつも人間関係にしんどいなぁ。。。と思った時、その人の良いところを一つ見つけ、それを認めるようにしています。
そうすると、人を嫌いにならずに済み、その人を認めることができます。
隣人愛があるから、人は生きていけるのです。
きっと、この隣人愛の想いがあれば、今なお続いているロシアとウクライナの戦争も起こっていなかったのではないかと思います。
さて、ここ最近の学校の大きなトピックですが、
まず、皆さんの要望により、2年かけて女子の制服がリニューアルされました。決めるのも生徒の皆さんの投票で、今の時代に合った冬服、夏服と決まりました。スカートやパンツファッションでさっそうと歩いている姿は素敵で品性がありますよ。
次に、自習室にメンターの学生さんが入り、問題の解き方を教えてくれたり、大学進路の話なども相談できますが、如何ですか?試験前は自習室への参加が100名を超えていました。試験前だけでなく、普段からクラブの後からでも参加できるので、上手に自分のリズムで使用してください。
3つ目が、来年度から新たなコースを開設します。本校の英語の強みを活かして、国公立大学や難関私大を目指すコースです。毎年、本校も20名程度の生徒が大学共通試験を受けています。その生徒の皆さんの可能性を実現させるためです。今、中学校3年生の皆さん、どうぞスーペリアコースに挑戦してください。高校生の皆さん、スーペリアコースはありませんが、国公立を目指す方は、最後まで寄り添って指導します。それが、この規模だからこそできる強みです。
最後になりましたが、オープンスクールで多くの生徒の皆さんがお手伝いに参加してくださり、本当にありがとうございました。最近は、男子生徒の参加も多く、本当の意味でやっと男女共学になったと嬉しく思っています。お陰で、参加者の皆さんからも、「生徒さんの質が良いですね。礼儀正しい生徒さんですね。」と、たくさん褒めていただきます。こうして、学校は皆さんの手によって、明るく、楽しく創りあげていくものです。
2学期から本格的に説明会が始まりますので、どうぞまた協力お願いします。
今日、期末テスト5教科で100点取った方、校長室で待っています。招待状がなくても、お越しください。
では、2学期、皆さんのキラキラした元気な笑顔で、学校に来てください。コロナ感染が拡大していますが、予防も徹底してくださいね。
2022年7月25日 アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己