2020.08.11 丹澤校長メッセージ

今学期は、一堂に会する行事が延期・中止となったまま夏休みを迎えることとなりました。
本来ならば今夏は、東京オリンピック2020で賑わい、世界中のアスリートや応援者が来日し、多くの歓声の中、世界がひとつになっていたことでしょう。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピックも1年延期となりました。そんな中、白血病からの復活を期す競泳女子の池江璃花子さんが世界に向けて次のようなメッセージを発信しました。

『オリンピックの目標が目の前から突然消えてしまったことは、アスリートたちにとって言葉にできないほどの喪失感だったと思います。私も白血病という大きな病気をしたからよく分かります。思っていた未来が一夜にして別世界のように変わる。それは、とてもきつい経験でした。
・・・中略・・・
TOKYO2020。今日、ここから始まる1年を単なる1年の延期ではなく、「プラス１」と考える。それは、とても未来志向で前向きな考え方だと思いました。
・・・中略・・・
ただ、一方で思うのは、逆境から這い上がっていくときには、どうしても希望の力が必要だということです。希望が遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても、前を向いて頑張れる。』

このメッセージのように、挫折や逆境をバネに「挑戦する力」が大切です。名高い人たちでさえも、多くの逆境や山ほどの失敗をバネにして挑戦し続けました。例えば、発明王エジソンは、多くの失敗をバネに発明を完成させました。飛行機を作ったライト兄弟も「空を飛ぶなんて神のすることだ」という世論にめげず、逆境をバネに飛行機を完成させました。

逆境は、諦めるためにあるのではありません。逆境は、バネにするためにあるのです。
皆さんも日々の生活の中で苦しいこと、辛いこと、心が折れそうなことなど、たくさんあると思いますが、自分の夢を実現するために諦めることなく前進し、挑戦し続けてください。そして挑戦するときには、「ひとつひとつ丁寧に対応する」意識を忘れないでくださいね。

また、聖書「イザヤ書」の41章9・10節にも、神様が私たちを支え、救い、応援してくださっているというメッセージがあります。（以下、文中の「わたし」は神様です。そして、「あなた」のところに自身の名前を入れて読んでみてください。神様からのラブレターです。）

『わたしはあなたを固くとらえ　地の果て、その隅々から呼び出して言った。
あなたはわたしの僕（しもべ）　わたしはあなたを選び、決して見捨てない。

恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。
勢いを与えてあなたを助け　わたしの救いの右の手であなたを支える。』

神様は、ここにいる一人ひとり、皆さんのことを思い、「わたしはあなたを選び、決して見捨てない」とおっしゃっています。そして、「恐れることはない。わたしはあなたと共にいる」と伝え続けておられます。皆さんが日々挑戦していくとき、神様は皆さんを救い、支えてくださっていることを忘れずにいてください。

 

 

今年の夏休みは例年より短いですが、その分時間を有効に使い、自身で時間の使い方をコントロールできる強い心を持ってください。挑戦する皆さんには、きっと明るい未来が待っています。2学期には元気な姿で再会しましょう。

2020年8月11日　アサンプション国際中学校高等学校　校長　丹澤 直己