WEB校長室
丹澤校長メッセージ101(2月20日 高等学校卒業式 式辞)
2025.02.20 丹澤校長メッセージ
卒業式 式辞
WITH HOPE IN YOUR HEART!
Congratulations on your graduation day!
Today is a special day for you, and for us as well. We celebrate the end of one important chapter in your education and the beginning of a new journey, full of excitement and even greater challenges.
As you move forward into the future, we wish you all the best. May the values and lessons you learned at Assumption grow within you and help you make a meaningful difference wherever you go.
本日は、アサンプション国際高等学校の卒業式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。60期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんが今日、この晴れの日を迎えられたことを、心から嬉しく思います。そして、ご来賓の皆様、お祝いにお越し頂き感謝申し上げます。また、これまで皆さんを支え続けてこられたご家族の皆さまにも、心よりお祝いを申し上げます。
このアサンプション国際高等学校での3年間、皆さんは学問を修めるだけでなく、心を磨き、世界に目を向け、他者と共に歩む力を育んできました。皆さんもお気づきのように、校名の「国際」は、インターナショナルではなく、グローバルと言う意味です。そして、学院は、カトリックの精神に基づき、一人ひとりの善さを育み、大切にしながら、互いに支え合い、尊重し合うことを学ぶ場でもありました。
アサンプションは、世界33カ国、100余りの教育機関があります。常に世界と手と手を取り合いながら、多くの若者に世界のどこに居ても、世界平和に貢献できる人間になることを目指し、多様な価値観に触れながら、「誠実・隣人愛・喜び」の精神を育ててきました。グローバルな視点を持つことは、単に海外へ行くことだけを意味するのではありません。それは、どこにいても異なる価値観を受け入れ、対話し、共により良い未来を築こうとする姿勢を持つことです。
皆さんの中にこの成長を強く感じたのは、高校2年生の修学旅行に引率したときです。
皆さんの「人を受け入れる心の寛容さ」に触れました。多民族・多文化が共存するシンガポールやマレーシアで、皆さんは現地の人々と積極的に交流し、その文化や考え方に真摯に耳を傾けていました。異なる価値観を尊重し、自ら学ぼうとする皆さんの姿に、私は大きな感動を覚えました。これが世界が目指している「inclusion」です。
また、多くの皆さんが、本校の海外研修や留学にもチャレンジしていました。そこでも、世界で自分を受け入れてくれる、待っていてくれる人がいる「喜び」を経験したはずです。これらの経験は、きっとこれからの人生でも皆さんの大きな力となることでしょう。
皆さんは、これからそれぞれの道へと進んでいきます。日本の大学進学や海外大学に進学する人、自分の夢を目指し社会に出る人、それぞれが新しい環境の中で、多くの出会いと経験をすることでしょう。
その中で大切にしてほしいのは、「自分らしく挑戦する」ことです。
先日の卒業感謝ミサの中で、神父様からの聖書からのお話がありましたね。
マタイによる福音
「求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば、みつかる。
叩きなさい。そうすれば、開かれる。」
これからの人生、たくさん失敗しなさい。失敗の中から自分に可能なこと、不可能なことを見出し、可能なことから、次への扉を開けることができると言うお話でした。この聖書のお言葉は先生の心の中に常にあります。明日へ生きていくことが「挑戦」です。
ここで皆さんに、先生が若いころ自分に言い聞かせてきた言葉をエールとして贈ります。
『たった一度の人生、人目を気にせず、自分のやりたいことに挑戦しろ。そして道なき道を切り開き、自分らしく輝け!』
何とかなるものです。若い時の苦労は、将来の成功に繋がります。自分だけが突っ張るのではなく、どんな時も他者と協働しながら、自分の価値を高めていく柔軟性を持ち、多様性と調和を心に留めておいて下さい。
違いを受け入れることは、決して自分を否定することではありません。それは、自分とは異なる他者と共に生きるための大切な力です。そして、世界が求めるのは、そのような「WALKING TOGETHER!共に生きる力」を持つ人です。皆さんには、それを実践する力が備わっています。それは、ここでグローバル教育を受けたからです。
卒業は、終わりではなく新たな始まりです。
これからの人生でどんな道を選んでも、ぶれることなく自分を見失わずにしっかりと希望と自分の信念を持って歩み続けてください。そして、どこにいても、どんな状況にあっても、アサンプション国際高等学校で過ごした日々を思い出し、自分を支えてくれた人々に感謝しながら、前へ進んでいってほしいと願っています。
最後に、皆さんにお願いがあります。
皆さんは今日、卒業とともに成人を迎えます。その節目として、ここまで育ててくださったご両親に、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてください。
皆さんが幼かった頃、熱を出したり、病気をしたりした時、親御さんは眠れず心配した日もありました。初めての小学校登校の日に、そっと背中を押し送り出したこと、中学校や高等学校では部活動や受験に悩む皆さんを陰で支え続けてきました。ときには厳しい言葉をかけることもあったかもしれません。でも、それはすべて、皆さんの幸せを願い、成長を信じていたからです。
そして今、こうして立派に成長した皆さんの姿を見て、ご両親にとって自慢の子どもです。
どうか、今日という日を区切りに、照れずに、感謝の気持ちを伝えてください。「ありがとう」と。たった一言でも、ご両親にとっては何よりの贈り物になるはずです。
では、皆さんの未来が希望に満ち、素晴らしいものであることを心から願っています。卒業生の皆さん、どうか希望を持って、自分らしく、新しい世界へと羽ばたいてください。
2025年2月20日
学校法人 聖母被昇天学院
アサンプション国際中学校高等学校 校長 丹澤 直己